作品の質量を高めて、お客さんに届ける

小説家になるという夢を諦め、演劇の世界に

今回は、“演劇集団宇宙の喜び”で作・演出を担当されている、東京大学2年生の前原健一郎さんにお話を伺いました。
演劇集団宇宙の喜びは、キャストの1人が主宰する演劇ユニットで、駒場祭初日の11月21日に旗揚げ公演を控えています。現在10名で活動しており、その多くが演劇系のサークルや劇団に所属しているメンバーです。

前原さんが演劇に関わるようになったのは、大学生になってからでした。前原さんには幼い頃から、小説家になりたいという夢がありました。やがて作品を書き続けるうちにその難しさを痛感し、大学に入った時に、中学生の頃から観るのが好きだった演劇に携わるようになりました。

現在は演劇集団宇宙の喜びで作・演出を担当しながら、学外の“劇団鹿殺し”で制作助手、演出助手として活動中。まだ制作助手、演出助手としてきちんと作品に名前が残るようになって日が浅いため、劇団鹿殺しの代表で作・演出を担当している丸尾丸一郎さんの下で勉強し、経験を積んでいるところです。制作助手や演出助手の仕事は、楽しいというよりも、自分のミス一つで作品がダメになりかねないというプレッシャーが大きくてつらいと感じることが多いそうですが、それでも辞めたいと思うことはほとんどないといいます。

そんな前原さんに演劇の魅力はどんなところか伺いました。
「一つの脚本があって、それを役者さんやスタッフさんなど、いろいろな人がそれぞれに解釈して、中身の質量が高まっていきます。それを最後にお客さんに届ける。お客さんも最近はSNSなどをとおして反応を返してくれるので、どんどん作品の質量が高まっていくところが、僕はとても好きです。あとは、単純に五感全てを使う芸術だというところです」。

演劇ひとつに、しがみつく覚悟

前原さんに、『就活ミュージカル!!』のテーマである、「就職活動」や「働くこと」について、どのように考えているのか教えていただきました。前原さんは現在大学2年生ということで、就活・就職はまだ少し先のことですが、今は就活をして企業に就職することは考えておらず、この先も演劇一本で、脚本を書いたり、演出をしたりといった仕事に何が何でもしがみついていこうと覚悟を決めているそうです。今回の演劇集団宇宙の喜びの旗揚げ公演は、初めて自分がメインでやりたいことをやれているため、普段お世話になっている丸尾さんにも観ていただいて、今後につなげたいと話してくださいました。

最後に、旗揚げ公演『魂(ソウル)インザ藪の中』についてお話していただきました。
今回の作品は、芥川龍之介の『藪の中』という小説にアレンジを加え、舞台を現代の日本、渋谷から駒場にかけての雑踏にしました。3人だけのキャストで進行していく作品で、芥川の原作を読んだことのある人はもちろんのこと、読んだことのない人でも楽しめる内容になっているそうです。派手で華やかなパフォーマンスや、愛嬌があって人間味あふれる登場人物たち、そして実力派キャスト3人の演技に注目して観て欲しいそうです。

前原さん、今回はインタビューへのご協力ありがとうございました

◯『魂(ソウル)インザ藪の中』 公演詳細
日時:11月21日 16:30開演
会場:東京大学駒場キャンパス内駒場小空間
チケット:入場無料(全席自由席)
主催:演劇集団宇宙の喜び

RESEARCHER
SSI 橋本あかね Akane Hashimoto
SSI 橋本あかね Akane Hashimoto
慶應義塾大学文学部の1年生です。就活はまだ身近な話題ではありませんが、そんな私だからこそ聞ける、就活までまだ時間のある世代のリアルな声を集めていければと考えています。
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