多様な考えに触れ、柔軟に手段を選ぶ

 

今回リサーチさせていただいたのは、明治大学国際日本学部4年生で、素材メーカーに内定を貰っているH・Kさんです。

第一志望を“人材”から“メーカー”へ

Kさんは大学3年生の9月からカリフォルニアに留学し、帰国したのが4年生の6月。就活を開始したのはそれからでした。
第二言語の習得を研究するゼミに所属し、留学先でも第二言語習得について学んできたKさんは、就活が始まるまで一貫して、「日本から海外へ人を送り出すことに携わりたい」という軸を持っていました。
人が好きで、塾講師のアルバイトもしていました。はじめのうちは人材や教育に興味があったのですが、ふと覗いたメーカーの説明会で視野が広がりました。
「その説明会で、『メーカーって海外進出している企業がたくさんあって、日本はいろんな商品を海外へ送り出しているんだよ』という話を聞いたんです。それで、『日本から何かを送り出すことって、別に人材でなくてもできるんだな』と思ったんです」
それ以降、メーカーを第1志望、人材・教育を第2志望にして就活を進めるようになりました。
留学経験者・バイリンガル向けの合同説明会やその他単体の説明会に多数参加し、同時進行でエントリーシートを書くという、ハードなスケジュールだったそうです。
説明会は全部で30~40社に参加し、多い時は1日3社という日もあったのだとか
エントリーシートは 15 社ほど提出しました(メーカー 6 割、教育・人材 4 割)。
「神奈川県在住で東京の企業をたくさん受けたので、移動がとにかく大変でした。説明会が集中した最初の2~3週間はくたくたでしたね」 。しかし、最終的に8月1日にとある素材メーカーから内定を獲得し、無事に就活を終えました。

よく耳にすることですが、目的の軸がぶれていては、就活はうまくいきません。
しかし、「自分がやりたいことができるのはこの業界だけだ!」と執着しすぎるのも考えもの。自分のやりたいこと(軸)を見詰め直し、やりたいことを実現するために手段を変えてみることも、うまくいかないときには必要なのかもしれないなと思いました。

海外で多様なやり方、考え方に触れた

そんなKさんに、留学先で苦労したことについて訊いてみました。
もともと器用なタイプで、今まで勉強も運動も、何でもそつなくこなすことができたというKさん。
「これまで日本でやってきた、暗記中心で、一人で机に向かって勉強するという方法で、留学してもいい成績が取れるだろうと思っていました」。
しかし、最初のテストで及第ぎりぎりの点数を取るという、人生初めての挫折を経験。
「教授になぜ点数が取れないのか質問したんです。そしたら、『ただ覚えるだけじゃ点数は取れないよ。自分はその学問に対してどう思うかとか、暗記の何歩も先を行ったところを問うているからね』と言われました。向こうの学生たちって、何人かで集まって討論しながら勉強するのが当たり前なんです。日本人の私には、そんな勉強の仕方はあり得ないものでした。でもそれからは周りを巻き込んで、自分の考えなどに重点を置いた発展的な勉強をするようになりました」
結果、ほとんどの科目でAを取ることができたそうです。

上述したように、軸をぶれさせないと同時に、柔軟に幅を広げてみることは大切です。 しかし、それも「多様なやり方や考え方に触れる」という経験をしなくては、その発想にすら至りません。
Kさんのお話から、多様を知り、柔軟さを鍛えることの重要性を学ぶことができました。

自分のやりたいことの本質は何なのか。 それはどうすれば実現できるのか。
それを明らかにし、納得のいく就活をするために、多様なものに触れる経験を大切にし、必要であれば手段を変えていける柔軟性を持つ必要があると感じました。

RESEARCHER
SSI 藤井 健史 Takeshi Fujii
SSI 藤井 健史 Takeshi Fujii
2013年に明治大学を卒業し、現在は自分の道を模索しています。卒業後、食品の会社に入社しましたが、自分に合わないと感じ 1年で退職しました。 そんな「会社とのミスマッチ」を経験する人がひとりでも少なくなるように、調査に励んでいきたいと思います。
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